キッチンカーでも使えるおすすめポータブル電源6選!カフェは運営できる!?

キッチンカーで営業する際、出店場所によっては電気をお借りできないこともあります。

電気を借りれない場所では自分で電力を確保する必要があり、代表的なものが発電機です。

しかし発電機は音がうるさく、燃料にガソリンを使うので匂いや排気ガスも気になるところ。

そんなお悩みを解決するために、ポータブル電源を導入するキッチンカーオーナーも増えています。

そこで今回はキッチンカーでも使えるおすすめポータブル電源6選をご紹介いたします!

キッチンカーで使うポータブル電源をお探しの方は、ぜひ参考にしてくださいね。

キッチンカーでポータブル電源は使える?

まず初めに、キッチンカーでポータブル電源は使えるのかという点です。

結論から申し上げると「業種によってはすべての電力をポータブル電源で賄うのは難しいが、カフェなど電力の消費が少ない業種では使用できます。」

ポータブル電源は発電機のように電気を作り出すことはできないので、貯めておける電気量が限られています。

電子レンジや卓上IHコンロ、ホットプレートなど、消費電力の高い家電製品を長時間使い続けることはできません。

消費電力の目安は電子レンジで1200W、卓上IHコンロで1000W、ホットプレート1300Wほどとなります。

仮に1000Wの卓上IHコンロを連続的に使用し、5時間ほど営業する場合、単純計算で5000Whの電気容量が必要です。

常に1000Wの消費電力を使用しているわけではありませんが、変換ロスなども考えると、5000Whでは5時間も使えない可能性もあります。

いつ電力が尽きるかわからない状態で営業するのは心もとなく、現実的ではありません。

もし消費電力の大きな機材を使用する場合は、ポータブル電源で照明など消費電力の小さな機材の補助電源として使うのがおすすめです。

一方、カフェなど消費電力の大きな家電製品を使わない業種なら、ポータブル電源の機能次第では使用できます。

実際に騒音や匂い問題、エコの観点からキッチンカーにポータブル電源を導入しているカフェのオーナー様もいらっしゃいます。

ご自身がキッチンカーで使用する家電製品の消費電力を考えて、ポータブル電源を導入するか決めましょう!

キッチンカーでも使えるポータブル電源の選び方

次にキッチンカーでも使えるポータブル電源の選び方について解説いたします。

選ぶポイントは以下の6つです。

キッチンカーで使えるポータブル電源を選ぶポイント!

・使う家電製品の合わせた電気容量
・定格出力もチェック
・充電速度が早いと便利
・ソーラー充電や拡張機能を持っていると安心
・キッチンカーに車載できるサイズか
・サイクル回数をチェック

使う家電製品の合わせた電気容量

それぞれのポータブル電源には、貯められる電気の量が決まっており、「Wh(ワットアワー)」という単位で表されます。

Whの単位が大きくなればなるほど、大量の電気を貯めることができます。

家電製品の使用時間の目安は、以下の式で求められます。

家電製品の使用時間を求める
電気容量(Wh)÷家電製品の消費電力(W)×電気ロス0.8=使用時間(h)

使用予定の家電製品が決まっている場合は、こちらの式で計算し、少し余裕のある電気容量のものを選びましょう。

定格出力もチェック

ポータブル電源には電気容量だけでなく、定格出力も決められています。

定格出力とは、安定した電力を連続して出すことができる値で、W(ワット)という単位で表されます。

この値が大きいほど消費電力の大きな家電製品が使えたり、複数の家電製品を同時に動かしたりすることが可能です

例えば定格出力2000Wのポータブル電源では、消費電力2000Wの家電製品が使え、1000Wの家電製品を2つ同時に使えるということになります。

中には、定格出力がオーバーしている場合でも、使用する家電製品の消費電力を抑えて使えるようにする機能を持ったポータブル電源もあります。

しかし消費電力を抑える分、家電製品本来の機能を十分に発揮できないため、卓上IHコンロなら強火にしても高温にならないなどの問題が発生することも。

高出力の家電製品を使う予定の方は、定格出力を必ず確認してから購入しましょう。

充電速度が早いと便利

以前までポータブル電源の充電速度は、7〜10時間ほどかかるのが一般的でした。

しかし近年では、高速充電機能を搭載したポータブル電源が発売されています。

例えばEcoFlowのDELTA Max2000は、2016Whという超大容量でありながらも、家庭用のコンセントから約2時間でフル充電が可能です。

短時間で充電できるのはキッチンカーで使う場合、大きなメリットと言えます。

ソーラー充電や拡張機能を持っていると安心

ポータブル電源には家庭用のコンセントやシガーソケットだけでなく、ソーラーパネルで充電できるモデルもあります。

ソーラー充電できるポータブル電源だと、晴れの日は電気を使いながらも蓄えることができるのでおすすめです。

また後から電気容量を増やせる拡張機能を持ったポータブル電源もあります。

拡張機能があると、購入後に電気容量が足りなくなったり、使用する家電製品が増えたりしても安心です。

「今はこの電気容量で十分だけど、今後新メニューなどで家電製品が増えるかも」と考えている方は、拡張機能があるポータブル電源を選ぶのもいいでしょう。

キッチンカーに車載できるサイズか

ポータブル電源は電気容量が大きくなるほど、サイズや重量も大きくなる傾向があります。

キッチンカーの場合、他の設備もたくさん載せているので、ポータブル電源を置けるスペースも限られますよね。

また40kgを超えるポータブル電源もあり、女性では車へ持ち上げるのは難しく、男性でも一苦労。

特に1人で営業している方は、重量も必ずチェックしましょう。

購入予定のポータブル電源を置けるスペースがあるか、持ち上げられる重量かを確認してから購入することをおすすめします。

サイクル回数をチェック

ポータブル電源には繰り返し充電できる「サイクル回数」が決められています。

搭載している電池の種類によって異なり、三元系は300〜800回程度、リン酸鉄は2000〜3500回ほどです。

以前までは三元系ポータブル電源が主流でしたが、最近ではリン酸鉄の開発が進み、多くのメーカーがリン酸鉄ポータブル電源を発売しています。

キッチンカーで使うなら、より長寿命なリン酸鉄のポータブル電源がおすすめです。

またサイクル回数を超えても使用できますが、貯めておける電気容量が20%ほど減少し、使い続けることでさらに減っていきます。

「使える電気が少なくなった」、「性能が落ちた気がする」と感じたら、トラブルが起きる前に買い替えを検討しましょう。

キッチンカーでカフェを営業するのに必要な1日の電力は?

キッチンカーでカフェを営業する場合、1日にどれくらいの電力が必要なのか考えてみました。

カフェ営業で想定される使用家電

・コーヒーミル(300W)
・電気ケトル(1200W)
・業務用ミキサー(1000W)
・電子レンジ(1200W)
・卓上IHコンロ(1000W)
・冷凍冷蔵庫(200W)
・エスプレッソマシン(1200W)
・コーヒーメーカー(1200W)

以上の家電製品を使用することが想定されます。

仮に手で入れるドリップコーヒーをメイン商材としたカフェで、1日にドリップコーヒー(ホット・アイス)50杯、カフェオレ(ホット・アイス)50杯を販売した場合を考えてみましょう!

使用想定家電(※6時間営業で合計100杯販売した場合)

コーヒーミル電気ケトル冷凍冷蔵庫
消費電力300W1200W200W
使用時間16分1回10秒×100杯分120分1回60秒×100杯分6間連続稼働
1日の消費電力80W2400W1200W
出力の合計1700W
消費電力の合計3680Wh

おおよその数字を計算しただけなので、必ずこの数値になるとは限らないですが、これだけでも3680Wh以上のポータブル電源が必要です。

キッチンカーでカフェを営業するのには、最低でも電気容量3680Wh以上、定格出力1700W以上のポータブル電源が必要であることがわかります。

また換気扇や照明などの設備分の電力も必要です。

さらに営業時間を伸ばしたり、ドリップコーヒー以外にエスプレッソやスムージー、ホットドック、ホットサンドなどを販売したりするとなると、もっと大きな電気容量が必要となります。

お湯を沸かしたり、ホットドックを焼いたりするときはガスコンロに頼るなど、電気を使わない工夫も考えましょう!

キッチンカーでも使えるポータブル電源6選!

それでは前述で紹介した選び方や消費電力をもとに、キッチンカーでも使えるおすすめポータブル電源6選をご紹介します!

【EcoFlow】DELTA Pro

電気容量3600Whの超大容量ポータブル電源です。

出力も3000Wと非常に大きく、消費電力が大きな家電製品はもちろん、複数の家電製品を同時に使えます。

またEcoFlowの高速充電技術「X-Streamテクノロジー」が搭載されており、わずか2.4時間で80%、3.1時間でフル充電可能。

これは業界では驚異的な速さとなっています。

さらに専用のエクストラバッテリーを接続することで、最大216000Whまで電気容量を拡張可能。

リン酸鉄リチウムイオン電池採用なので、長寿命なのも嬉しいポイント。

車載スペースや重量が気にならないなら、かなりおすすめしたいポータブル電源です。

価格399,300円(税込)
電気容量3600Wh
出力3000W(瞬間最大:6000W)
ポートの種類AC×5、USB-A×4、USB-C×2、シガーソケット×1、DC×2、アンダーソンコネクター×1
重量約45kg
サイズ約63.5×28.5×41.6㎝

【EcoFlow】DELTA Max2000

電気容量2016Wh、定格出力2000Wのポータブル電源です。

キッチンカーの電力をすべて賄うには少し力不足ですが、先ほど紹介したDELTA Proと同様に拡張機能がついています。

エクストラバッテリーを最大2つまで接続でき、最大6048Whまで拡張可能。

2時間でフル充電にできる急速充電はもちろん、使用家電の消費電力を抑える「X-Boost機能」を搭載しているので、2400Wまでの家電製品も使えます。

DELTA Proほど大きくなく、比較的持ち運びもしやすいのも特徴です。

価格242,000円(税込)
電気容量2016Wh
出力2000W(瞬間最大:4200W)
ポートの種類AC×6、USB-A×4、USB-C×2、シガーソケット×1、DC×2
重量約22kg
サイズ約49.7×24.2×30.5㎝

【BLUETTI】EP500

電気容量5100Whの業界でもトップクラスの容量を誇るポータブル電源です。

拡張バッテリーなどは使わず、本体のみでこの容量を持ったモデルはほとんどありません。

定格出力は2000Wと高出力で、いろんな家電製品を一度に使用可能。

重量は約76kgと持ち上げることは難しいですが、キャスターがついているので水平の移動は女性でも行えます。

価格は高くサイズも大きいので、予算に余裕のある方や車載スペースがある方におすすめです。

価格598,000円(税込)
電気容量5100Wh
出力2000W(瞬間最大:4800W)
ポートの種類AC×4、USB-A×2、USB-C×1、ワイヤレス充電×2、シガーソケット×1、DC×2、RV充電×1
重量約76kg
サイズ約58×30×76㎝

【BLUETTI】AC300+B300

拡張バッテリーと組み合わせることを前提として作られたポータブル電源です。

本体であるAC300部分にはバッテリーは内蔵されておらず、拡張バッテリーであるB300を接続することで使用できます。

バッテリーは最大4つまで接続でき、最大12288Whまで拡張可能!

定格出力は3000Wなので、高出力の家電製品を複数使いたい場合も安心です。

またバッテリー部分のB300は、単体でポータブル電源としても使用可能。

サイズは大きくなりますが、本体とバッテリーを分けて運搬できるのは嬉しいポイントです。

価格499,880円(税込)
電気容量3072〜12288Wh
出力3000W(瞬間最大:6000W)
ポートの種類AC×6、AC30A×1、USB-A×4、USB-C×、ワイヤレス充電×2、12VDC/30A×1、24VDC/10A×1、シガーソケット×1
重量約57kg
サイズ約52×32×35.8㎝、約52×32×26.6㎝

【BLUETTI】AC200MAX

電気容量2048Wh、定格出力2200Wのポータブル電源です。

専用拡張バッテリーを最大2つ接続することができ、最大8192Whまで電気容量を増やせます。

リン酸鉄リチウムイオン電池を採用しており、サイクル回数は3500回以上!

使用頻度の高いキッチンカーでも、長く使うことができます。

また2つのACアダプターから同時に充電できるデュアル充電に対応しており、最短2.5時間でフル充電にでき、ソーラー充電にも対応しているのも特徴です。

持ち運びしやすく、比較的コンパクトなので、狭いスペースに置きたい方におすすめです。

価格219,980円(税込)
電気容量2000Wh
出力2000W(瞬間最大:W)
ポートの種類AC×6、USB-A×4、USB-C×1、ワイヤレス充電×2、12V/3A×2、DC12V/10Aシガーライターポート×1、12V/25A車用ポート×1
重量約27kg
サイズ約42×28×28㎝

【PowerArQ】PowerArQ Max

2023年1月27日に予約販売が開始された最新モデルで、電気容量2150Wh、定格出力2000Wのポータブル電源です。

他のモデルに比べると、電気容量・定格出力ともに力不足である点は否めませんが、補助電源としてポータブル電源の導入を考えている方におすすめです。

リン酸鉄リチウムイオン電池を採用しているので、日常的にポータブル電源を使うキッチンカーでも、寿命を気にせずに使えます。

また他の大容量ポータブル電源に比べると、デザイン性が高く、キッチンカーのインテリアにもこだわりたい方にぴったりのポータブル電源です。

価格264,000円(税込)
電気容量2150Wh
出力2000W(瞬間最大:4800W)
ポートの種類AC×6、USB-A×4、USB-C×1、シガーソケット×1、DC×1、航空コネクタ×1、ワイヤレス充電×2
重量約28.2kg
サイズ約38.4×26.9×30.8㎝

キッチンカーはポータブル電源でも不可能ではない!

以上、キッチンカーにおすすめのポータブル電源6選をご紹介いたしました。

キッチンカーですべての電力をポータブル電源のみで賄うのは、業種によっては難しいです。

一方で、高出力の家電製品を多く使わないカフェなどの営業なら、ポータブル電源でも営業できることがわかりました。

ガスコンロを使ったり、消費電力の少ない機器を選んだり工夫は必要ですが、発電機の騒音や匂い、排気ガス問題に悩んでいる方は、ポータブル電源の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

ぜひ今回の記事をポータブル電源選びにお役立てくださいね!