【初心者必見!!】ポータブル電源を購入する前に知っておきたい知識まとめ!電気容量の見方やパススルー、放電深度、定格出力とは?

ポータブル電源は車中泊やキャンプを快適にするグッズとして人気です。

しかし自然災害が多い近年では、万が一の防災対策グッズとしても注目を集めています。

しかし、いざポータブル電源を選ぼうとすると、「パススルー」や「放電深度」など専門的な言葉がたくさん並んでいて、何を選んだらいいかわからないという方も多いのではないでしょうか。

電気容量mah/Whってなに?

専門的な言葉が多くてわかりづらい・・・

そんな悩みをお持ちの方に、最適なポータブル電源を選ぶ際に必要な知識をまとめてご紹介いたいします。

これからポータブル電源を購入する方はぜひ参考にしてみてくださいね!

ポータブル電源の電気容量の見方は?mAh/Whって何?

それではポータブル電源の電気容量の見方から解説していきます。

mAhとは?

ポータブル電源の電気容量は、「mAh」と「Wh」の単位で表記されています。

mAh(ミリアンペアーアワー)とは、放電容量を示す値で、「〇mAの電流を1時間に流せる量」を表します。

放電容量は、バッテリー残量が100%ある状態から0%になるまでに放出される電気量のことです。

例えば、45,000mAhのポータブル電源PowerArQ2の場合、45,000mAの機器を1時間使用できるということを示しています。

このmAhだけで見ると、かなり大容量に感じるかもしれません。

しかしmAhは同じ数値であっても、製品の電圧によって変わるので、正確な容量を表していません

45,000mAhあるからと言って、45,000mAの機器を丸々1時間使用することはできませんので、ご注意ください。

Whとは?

Wh(ワットアワー)とは、電気量を示す値で、「1時間に使用できる電気量」を表します。

「W(電力)×h(時間)=Wh」で求めることができます。

先ほどのPowerArQ2を例にして説明します。

500Whのポータブル電源PowerArQ2の場合、消費電力が500Wの家電製品を1時間使える、消費電力が250Wの家電製品なら2時間使えるということです。

電気容量の見方は?

ポータブル電源の電気容量は電圧で変化してしまうmAhではなく、Whで選ぶことをおすすめします

ご自身の使いたい家電製品の消費電力(W)と使いたい時間(h)を考えて、ある程度余裕を持った電気容量のポータブル電源を選ぶとよいです。

しかし先ほど解説したmAh、Whは理論上の数値であり、100%使えるわけではありません

電気にはDC(直流)とAC(交流)があり、DCでしか蓄えられない性質があります

もちろんポータブル電源も電気をDCの状態で蓄えています。

そんなポータブル電源で、ACである家電製品を使用する場合、DCの状態で蓄えていた電気をACに変換する必要があります。

その時に変換する効率を「DC-AC変換効率」と言います。

製品によってこの変換効率は変わりますが、約70~90%のものが大半です。

この変換効率が良くても、いくらかの変換ロスがどうしても生じてしまいます。

その他に後ほど解説する「放電深度」によっても、使える電気容量は変わってきます。

このような理由から「実際に使える電気容量はWhの7割程度」と考えておくようにしましょう。

ポイント

①電気容量はWhで見ることをおすすめ
②変換などのロスによてt、実際に使える電気容量はWhの7割程度

ポータブル電源の出力ポートの形状をそれぞれ解説!

それではそれぞれの出力ポートの形状について解説していきます。

ACやDCってどんな出力ポート?」と疑問に思う方は参考にしてください。

ACポート

ACポートとは、家電製品を差して使うことができるポートです。

家庭用のコンセントと同じ形状をしています。

このACポートがあれば、家庭用のコンセントと同じように家電製品を好きな場所で使用することができます。

USB Type-Aポート

パソコンやスマホを充電する際に使う標準的なUSBケーブルを差して使うことができるポートです。

さまざまなタイプのUSBポートがありますが、USB Type-Aの出力ポートを搭載しているポータブル電源が一般的で、大きく平らな形状をしています。

QCポート

QCとは「Quick Charge」の略で、モバイル端末を高速で充電することができる規格です。

形状は通常のUSB Type-AやUSB Type-Cとは変わらず、QCの表記がされています。

QCに対応している機器やケーブルで使用することができます。

USB Type-Cポート

MacbookやGalaxy S10などを充電する際に使うUSBケーブルを差して使うことができるポートです。

USB Type-Cは転送速度が早く、差し込む向きを問わないので、近年急速に普及してきています。

またUSB Type-Aの半分以下の大きさと非常に小さく、リバーシブルで差し込むことができる形状をしています。

USB Type-Cの製品が増えてきたことによって、USB Type-Cポートを搭載しているポータブル電源も増えてきています。

DCポート

DCケーブルを差して使うことができるポートで、丸く、真ん中に突起のある形状をしています。

ポータブル電源内の電気をACに変換する必要がないので、ロスがなく、効率的に電気を使うことができます

外径3.5mmと5.5mmのものが一般的ですが、製品によって大きさや形状はさまざまです。

事前に確認してから購入するようにしましょう。

シガーソケット

主に車載専用の電化製品を差して使うことができるポートです。

車中泊を快適に小型家電などを使用することができるので、車中泊をする方には欠かせないポートとなっています。

ポータブル電源の出力ポートの中では、大きく円筒の形状をしています。

定格出力とは?

定格出力とは「安定した電力を連続して出すことができる値」です。

500WhのPowerArQ2の定格出力は300W、最大出力は450Wと決められています。

この場合、300Wまでなら安心して連続的に使用することができ、瞬間的に最大400Wまで使えるという意味です。

定格出力を超える家電製品は使用することはできません

ポータブル電源を購入する際に、この定格出力も確認しておかないと、「500Wの家電製品を使う予定が、定格出力が300Wで使用できなかった」なんてことになります。

使いたい家電製品の消費電力を事前に確認し、定格出力の範囲内のポータブル電源を購入をおすすめします。

各家電製品の消費電力の目安は上記の画像を参考にしてください。

スマホや電気毛布。ノートパソコンやLEDライトであればほとんどのポータブル電源で使用することができます。

一方で、電子レンジやドライヤーを使用するには定格出力が1200W以上あるポータブル電源を購入する必要があります。

放電深度とは?

放電深度とは「二次電池の放電容量に対する放電量の比」です。

簡単に言うと、ポータブル電源に蓄えている電気容量のうち、実際に使用することができるの割合のこと表しています。

ポータブル電源の放電深度は、だいたい80~90%に設定されていることが多いです。

PowerArQ2の放電深度は、90%に設定されています。

なので500Whのうち、実際に使える電気容量は450Whになるということです。

放電深度の設定値が低い場合、バッテリーの寿命は伸びますが、その分使える電気容量は少なくなります。

逆に放電深度の設定値が高い場合、使える電気容量は増えますが、バッテリーの劣化が進み、バッテリー自体の寿命が短くなってしまします。

ポータブル電源を購入する際は、この放電深度も考慮して電気容量を選ぶ必要があります。

パススルー機能とは?

パススルーとは「ポータブル電源本体を充電しながら、その他の機器へ給電することができる機能」です。

ACの家庭用コンセントが1つしかない場合でも、パススルー機能があればポータブル電源を介して、複数の機器を充電することができます。

その際、スマホなどの充電機器が優先的に充電されます。

ただパススルー機能はバッテリーの劣化を早めるため、常用することは避け、緊急時のみの利用をおすすめします

正弦波・矩形波・修正波とは?

次に「正弦波・修正正弦波・矩形波」をそれぞれ解説いたします。

正弦波とは

出典:通信用語の基礎知

正弦波(せいげんは)」とは家庭用コンセントのAC電源から流れている電流の波形で、なめらかな曲線で規則正しい形状をしています。

純正弦波」とも言われます。

家電製品の多くは家庭用コンセントで使用することを考えて作られているため、正弦波でなければ正しく機能しないものもあります

そのため正弦波のポータブル電源を選ぶことで、家電製品を家庭用コンセントと同じように安心して使用することが可能です。

最新のポータブル電源のほとんどは正弦波ですが、ごくまれに修正制限波の製品もあるようです。

基本的には正弦波のポータブル電源を購入することをおすすめいたします。

修正正弦波とは

出典:通信用語の基礎知識

修正正弦波(しゅうせいせいげんは)」とは、簡単にいうと正弦波を真似して作られた波形で、角があり階段のような形状をしています。

修正弦波」、「疑似正弦波」とも言われます。

正弦波に似た波形なので一時的に使える家電製品もありますが、突然使えなくなったり、家電製品自体が故障してしまう可能性もあります。

また精密機械やモーターを搭載しているものは使用することができないので、使える家電製品は限られています。

矩形波とは

出典:通信用語の基礎知識

修正正弦波は角がありながらも、なるべく正弦波に近い形状で作られているのに対し、直線的で角張った形状をしているのが「矩形波(くけいは)」です。

修正正弦波よりも使える家電製品が限られており、より簡易的な家電製品しか使用することができません。

正弦波・修正正弦波・矩形波に関して詳しく解説した記事は下記をご覧ください↓↓↓

ポータブル電源の【正弦波・修正正弦波・矩形波】とは?わかりやすく解説いたします!

ポータブル電源の寿命目安は?

リチウムイオン電池のサイクル数の目安は「800〜2500回」程度であり、ポータブル電源の寿命は「約6〜11年」程度と言われています。

リチウムイオン電池は、二次電池の中でも寿命が長いのが特徴ですが、充電と放電を繰り返すと、実際に使用できる容量が少しづつ少なくなっていきます。

その劣化速度は、温度環境や充放電の回数、使用状況によって大きく変わるため、一般的に寿命は年数ではなく、充放電回数で表します。

例えば、最近では高速充電機能を搭載したポータブル電源が多く販売されていますが、充電速度が早くなる分、バッテリーの劣化が早まるため、サイクル数が800〜1000回程度となっています。

サイクル数が1000回だとするとあまり長期間使えないのでは?と思う方もいると思います。

例えば、3日に1回充放電(年間121回の充放電)した場合で計算すると…

「サイクル数1000(回)➗年間充放電回数121.7(回)≒8.22年」も使える計算となります。

寿命が来たからと言って全く使用できる訳ではなく、20〜30%程電池容量が減少する状態となります。

毎日充放電を繰り返すような使い方をする場合はポータブル電源の寿命を重要視すべきですが、1週間に1回程度しか使用しないのであれば10年以上は使用できるので、過度にポータブル電源の寿命を心配する必要はありません。

ポータブル電源は4万円以上するモノが多く、決して安くはありませんが、これだけ長く使用できるのであれば、そこまで割高では無いのかもしれません。

ポータブル電源の寿命について詳しく解説した記事は下記をご覧ください↓↓↓

[2022]ポータブル電源の寿命は?長く使用するためのポイントや普段遣いにおすすめの長寿命ポータブル電源3選を紹介!

初心者に最もおすすめのポータブル電源はこれだ!

ポータブル電源の購入を考えている方で「様々なモデルを見たけど結局どれが良いのかわからない…

という方も多いと思います。

そんな方のために、数あるポータブル電源のレビューを行ってきた筆者が実際に使用し、最も初心者におすすめと感じたモデルを紹介いたします。

EcoFlow:RIVER600シリーズ

筆者が初心者に最もおすすめと考えるポータブル電源はズバリEcoFlow製の「RIVER600シリーズ」というモデルです。

その理由は大きく3つ挙げられます。

1点目はRIVER600は電気容量を選べて、変更できる点です。

上の画像のように、大きくRIVER600とRIVER600 PROの2モデルがあり、それにエクストラバッテリーを搭載することでそれぞれRIVER600MAX、RIVER600 PRO+エクストラバッテリーとなります。

購入した後に電気容量が足りなかった場合は、エクストラバッテリーで補うこともできるので、購入の失敗のリスクも軽減することができます。

電気容量をセレクト&カスタマイズできるという他のポータブル電源には見られない特徴を持っています。

特にどのくらいの電気容量のモデルを購入したら良いかわからない初心者の方には安心の機能だと思います。

RIVER600シリーズがおすすめな理由の2つ目としては、ドライヤーや電子レンジのように消費電力の大きな家電製品を使用できるという点です。

独自技術X-Boostを搭載しており、家電製品の電圧を下げてコントロールすることで作動させることができます。

1200W以上の消費電力の大きい家電を動かすことができるのポータブル電源はEFDELTAのように大型のモデルに限られます。

しかし、RIVER600シリーズは比較的コンパクトなサイズにもかかわらず、ほとんどの家電製品を作動させることができるのです。(※一部作動しない製品もあります)

そして、3点目の理由が高速充電機能が搭載されているという点です。

EFDELTAで好評だった高速充電機能がこちらのモデルにも搭載されています。

ポータブル電源本体を1.6時間でフル充電することができる充電速度は他のポータブル電源よりも圧倒的に優れています。

以上の3点がRIVER600シリーズを初心者におすすめする理由です。

どのポータブル電源を買えば良いか悩んでいる方は、まずはこれらのモデルから検討してみてはいかがでしょうか?

RIVER600 PROのレビューは下記の記事をご覧ください↓↓↓

Makuakeで話題!RIVER600 PRO実機レビュー!実際に使用した感想や評価は?【EcoFlow】
電気容量288〜1440Wh
価格39,600円
ポートの種類と数AC(家庭用コンセント)×3、USB QC×2、USB Type-C×1、シガーソケット×1、DC×2
重量5.0kg〜
サイズ288(L)×194(W)×185(H)mm

電気をたっぷり使用したい上級者にはEcoFlow:EFDELTA(イーエフデルタ)が最もおすすめ!

ポータブル電源上級者や電気をたっぷりと使用したい方に取ってはEcoFlow製の「EFDELTA」がおすすめです。

電気容量が1260Whあり、かなり大容量のポータブル電源です。

出力も1600Wあるため、ドライヤーや電子レンジなどほとんどの家電製品が使用可能となっています。

また出力ポートが合計13個もある点や2時間もかからずにフル充電できる点は、非常に魅力的です。

EFDELTAのレビュー記事は下記をご覧ください↓↓↓

EFDELATA(イーエフデルタ)実機レビュー!その評判や口コミは!?寿命やメリット・デメリットについても解説
価格159,500円
電気容量1260Wh
出力ポートAC×6、USB×2、USB QC×2、USB Type-C×2、シガーソケット×1
重量13.6㎏
サイズ幅36.0×奥行19.4×高さ26.4㎝

事前の知識を身につけて適切なポータブル電源を選びましょう!

ポータブル電源を購入する際に必要な知識をまとめて紹介いたしました。

難しい言葉が多いので困ってしまいますが、最適なポータブル電源を選ぶためには必要な知識です。

しっかり知識を身につければ、「使いたい家電製品が使えなかった」という失敗もなくなります。

ポータブル電源は決して安いものではありません。

あとで後悔しないように事前に知識を身につけて、ご自身にぴったりのポータブル電源を選んでくださいね!