今回は冬の寒さ対策でよく使用される「電気毛布」の消費電力はどのくらいなのかを解説いたします。
また、ポータブル電源を使用した際に、何時間使用できるのかを実際に検証してみました。
電気毛布をご家庭で使用したいと考えている方はもちろんのこと、車中泊やキャンプなどのアウトドアシーンでの使用も考えている方は是非参考にしてください。
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電気毛布の消費電力は?

一般的な電気毛布の消費電力は50〜100W前後です。
もちろん、製品やサイズ、使用方法によって異なりますが、100W程度だと覚えておくと、ポータブル電源で何時間使用できるかの目安となります。
筆者はSugiyamaというメーカーの電気毛布NA-08SLを使用しており、この製品の消費電力と電気料金は以下の通りとなっています。
・中:約18W(1時間あたり0.5円)
・強:約31W(1時間あたり0.8円)
電気毛布はポータブル電源で使用可能!?
基本的に、電気毛布はほとんどのポータブル電源で使用可能です。
一般的なポータブル電源は出力の目安が300W〜のものが多いです。
消費電力が50〜100Wのポータブル電源は問題なく使用することができます。
本当に使用できるか心配な方は、ポータブル電源の出力と電気毛布の消費電力を事前に確認することをおすすめいたします。
電気毛布はポータブル電源で何時間使用できるかの計算方法
電気毛布がポータブル電源で何時間使用できるかの目安は、ポータブル電源の電気容量(Wh)➗電気毛布の消費電力(W)の計算式で求めることができます。
例えば電気容量550(Wh)のポータブル電源で、消費電力55(W)の電気毛布を使用した場合は、550(Wh)➗55(W)=10(h)という式になり、目安で10時間前後使用できることがわかります。
実際には電気の変換のロス(5%程度)や放電深度の影響を受けるため、計算値よりもやや短くなる傾向にあります。
以上をふまえて、自身の使い方にあったポータブル電源や電気毛布を選びましょう。
電気毛布はポータブル電源で何時間使用できるか検証してみた

それでは実際に、電気毛布をポータブル電源で使用した場合、何時間使用できるかを検証いたしました。
検証方法は簡単で、フル充電したポータブル電源で電気毛布を使用し、充電がなくなるまでの時間を計測しました。
今回の検証には,、電気容量が400Whのsuaoki製ポータブル電源PS5Bを使用しました。
また、電気毛布は先ほど紹介したSugiyamaの電気毛布NA-08SLを使用しました。
検証は室温5℃の部屋で、テーブルの上に電気毛布を広げた状態で行いました。
強で使用した場合

まずは強モードで使用した場合の時間を計測いたします。
メーカーの発表値では強モードで使用した場合の消費電力は31Wと記載されていました。
単純計算で、400Wh(ポータブル電源の電気容量)➗31W(電気毛布の消費電力)=12.9時間という計算になります。

実際にスイッチを入れて動かしてみたところ、消費電力は96Wと表示されていました。
この状態で放置し、電池がなくなるまでの時間を測定します。

検証の結果、約4時間23分で充電が切れました。
これより、強で電気毛布を動かした場合は約93Whの消費電力という結果になりました。
また、強で動かした場合は4時間23分で充電が切れてしまうため、一晩中使用することは難しいことがわかりました。
メーカーの公表値よりも消費電力が大きくなった理由は後半で考察いたします。
弱で使用した場合

次に弱モードで使用した場合の時間を計測いたします。
メーカーの発表値では弱モードで使用した場合の消費電力は3Wと記載されていました。
単純計算で、400Wh(ポータブル電源の電気容量)➗3W(電気毛布の消費電力)=133時間という計算になります。
実際に使用することができた時間は以下の画像の通りです。

8時間16分でポータブル電源の充電が切れました。(写真は再度電源をつけたものです)
これより、弱で電気毛布を動かした場合は約48Whの消費電力という結果になりました。
計算で求めた値よりも、大幅に短い時間となりましたが、8時間近く使用することができたため、一晩はギリギリ持つことがわかりました。
予想よりも使用時間が短くなった理由を考察
検証結果としてメーカーの発表値から予想した結果より、実際の使用時間が短くなった大きな要因の一つは「低い室温で、電気毛布を広げて使用していたため」だと考えられます。
今回使用した、電気毛布はサーモスタットによって温度を管理している仕組みです。
ある一定の温度以上になった場合はスイッチが自動で切れ、消費電力を抑えます。
今回は室温が5℃で、机の上に広げて検証を行ったため、すぐに毛布の温度が下がり、常にスイッチが入った状態になったため、消費電力が大きくなったと考えられます。
布団の中など、熱が逃げないような環境で使用した場合は消費電力を抑えることができ、もっと長時間の使用が可能になると思います。
あくまでも今回は、厳しい環境下で使用した場合の目安と捉えてください。
布団の中で使用した場合は消費電力は下がるのか?

室温5℃で、テーブルに広げで使用した場合は、強モードで4時間23分という結果になりました。
では、「布団の中で使用した場合は消費電力が下がり、長時間使用することができるのか?」実際に検証を行いました。

検証は、先ほどの電気毛布とポータブル電源を用いて、布団の中で強モードで使用し、充電がなくなるまでの時間を測定します。
結論から述べると、布団の中で使用した場合は強モードでも7時間使用することができました。
夜の0時から朝の7時まではしっかりと暖めてくれました。
やはり熱が逃げないような環境で使用すると、4割ほど消費電力は下がるようです。
このような使用方法であれば、400W程度のポータブル電源でもほぼ一晩使用することが可能であるとわかりました。
電気毛布を一晩使用するにはどれくらいの電気容量が必要?
今回の結果をふまえて、ポータブル電源で電気毛布(NA-08SL)の強モードを一晩(8時間)以上動かすには約750Wh近い電気容量が必要という計算になります。
しかし、使用する環境によって消費電力は大きく影響を受けるため、布団の中でしようする場合は4割ほど消費電力が下がり、450Wh程度の電気容量で一晩(8時間)使用することができるようになります。
また、弱モードであれば条件が悪くても、400W程度で8時間以上使用することができることがわかりました。
余裕を持って使用したい方は750W以上の電気容量が大きなポータブル電源を購入することをおすすめいたします。
特におすすめなのが、電気容量が大きく、高速充電機能が搭載されているEcoFlow製ポータブル電源「EFDELTA」やALL POWERS製の「Monster X」です。
どちらのポータブル電源も超大容量なので、余裕を持って一晩(8時間)以上、電気毛布を使用することができます。


【まとめ】電気毛布の消費電力の目安は100W前後!一晩使用するには電気容量450Wh以上のポータブル電源がおすすめ!
以上、今回は電気毛布の消費電力や、ポータブル電源で使用した際の様子を紹介いたしました。
電気毛布の消費電力は目安として50〜100W前後であることがわかりました。
また、車中泊やキャンプにおいてポータブル電源で使用する場合は、一晩(8時間)使用するには450Wh以上の電気容量があると安心であることがわかりました。
今回の記事を参考に、是非ご自身の使い方にあった電気毛布やポータブル電源を選んでください。







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