今回はクラウドファンディングMakuakeに登場して話題となっている次世代ポータブル電源「Monster X(モンスターX)」の実機をレビューいたします。
MakuakeでのMonsterXの支援額は2億4千万円を超えており、歴代支援額1位のポータブル電源EFDELTAに迫る勢いとなっています。
ユウイチロウ
また、人気ポータブル電源「EFDELTA」との比較も行いました。
「Monster Xの購入を考えているけど使用した感想はどうなの?」
「Monster XとEFDELTAはどちらがおすすめ?」
そんな疑問をお持ちの方は是非今回の記事を参考にしてください。
Monster X(モンスターエックス)とは?大きな特徴3点!

「Monster X」とは「ALL POWERS」というメーカーが販売しているポータブル電源です。
ALL POERSは2010年に中国に設立された会社で、主にポータブル電源やソーラーパネルの開発を行っています。
2020年7月に最新ポータブル電源「Monster X」のクラウドファンディングを開始し、その機能性の高さから大きな話題を集めています。
Monster Xの機能性の大きな特徴が下記の3点です。
①1700Whの超大容量
②出力2000Wでほとんどの家電製品が使用可能
③高速充電が可能
①1700Whの超大容量

ポータブル電源を選ぶ上で重要な要素となるのが「電気容量」です。
Monster Xは1700Whで、超大容量のクラスに分類されます。
筆者が知る限りでは電気容量が1700Wh以上あるモデルはGP1500かMAXOAKのEB240だけで、トップクラスの電気容量を持っていることがわかります。
最近は大容量ポータブル電源が増えてきたけど、その中でもトップクラスの電気容量です!
バンくん
②出力2000Wでほとんどの家電製品が使用可能

Monster Xは出力が2000Wでほとんどの家電製品が使用可能となっています。
電気容量の大きいポータブル電源は数多くあるのですが、出力が1500Wを超えるモデルは非常に限られてきます。
そのためポータブル電源選びにおいて、出力が大きいということは他のポータブル電源と大きく差別化することができます。
出力が大きいと「多くの家電製品を動かすことができる」というメリットがあります。
一般的なポータブル電源ではドライヤーや電子レンジを始めとした消費電力の大きな家電製品は使用することができないというデメリットがありました。
家庭で使用する電化製品の使用W数目安は下記の表の通りです。
電化製品 | 消費電力(W) |
電子レンジ | 1300W |
ドライヤー | 600〜1200W |
冷蔵庫 | 150〜500W |
電気毛布 | 50〜90W |
炊飯器 | 350〜1200W |
電子ケトル | 700〜1000W |
この消費電力目安の一覧表より、Monstaer Xのように出力が2000Wあれば、どの家電製品も問題なく動かすことができるということがわかります。
また、出力の合計が2000W以下であれば複数のデバイスを同時に使用することができます。
ユウイチロウ
③高速充電が可能

Monster XはAC(コンセント)からの充電出力は400Wとなっており、約4時間15分でフル充電が可能となっています。
一般的に電気容量が1500Wを超えるようなポータブル電源の充電には10時間以上かかるため、すぐに充電が完了するのは非常に実用的です!
また、AC以外にも200W DC入力、65W PDでの充電が可能で、全て同時に接続することで2.5時間で80%、3時間でフル充電することが可能となっています。
ACによる高速充電が可能なモデルはMonster X以外にはEcoFlow製ポータブル電源のEFDELTAやRIVER600に限られるので、非常に大きな特徴となります。
ユウイチロウ
Monster X(モンスターエックス)のスペック詳細

それではMonster Xのスペックを詳しく紹介いたします。
セット内容

・AC電源ケーブル
・本体防水カバー
・説明書
購入時のセット内容は上記の通りとなっています。
充電に使用するAC電源は付属していますが、シガーソケットやDC、PD充電コードは付属していません。
今後アマゾンで販売するようなのでそちらを購入しましょう。
ユウイチロウ

本体防水カバーも付属しているので、アウトドア使用時の突然の雨でも、ポータブル電源を守ることができます。

水をかけてみましたが、しっかりと撥水をしていました!
電気容量

Monster Xの電気容量は1700Whと大容量で、ポータブル電源の中でもトップクラスの電気容量を誇ります。
電気容量1700Whがどのくらいの家電製品を使用できるかは下記の通りとなっています。
・ノートパソコン(49Wh):約34回
・LEDライト(3W):約566時間
・電気毛布(50W):約34時間
・ドライヤー(1200W):約1〜1.5時間
・ミニ扇風機(20W):約85時間
・ビデオカメラ(8Wh):約212回
・電気グリル(1000W):1.7〜2時間
・電子レンジ(650W):2.5〜2.7時間
・冷蔵庫(150W):11〜15時間
・電気自動車:15〜17km
上記の通り、非常に多くの家電製品を長時間使用することができるので、災害時や長期間の車中泊やキャンプにおすすめのポータブル電源となっています。
携帯電話やノートパソコン、照明程度の利用であれば数日間は使用し続けることができます。
特に、数日間の停電が頻発している昨今では、このような超大容量なポータブル電源があると非常に安心です。
災害時の不安を軽減するにはおすすめのポータブル電源です!
バンくん
サイズ・重量

Monster Xのサイズは37.5×24.5×25.0cmで、重量は14.5kgとなっています。

持った時のサイズ感は写真の通りとなっています。
本体を初めて見た時の印象は、「電気容量の割にはサイズが小さい」と感じました。


超大容量ポータブル電源であるEFDELTAやEB150と比較すると、Monster Xの横幅は大きいものの、高さは最も低いことがわかります。
Monster Xがこの中で最も電気容量が大きいにもかかわらず、比較的小型であることがわかります。

重量は14.5kgあるので、決して軽いとは言えません。
実際に持った際の感想は「重たいが、本体上部にグリップがあるので持ちやすい」と感じました。
ですが、14.5kgあるので、登山やハイキングなどの長距離の持ち運びには適していません。
車中泊や家の中、車を横付けできるオートキャンプなど、持ち運びの少ないシーンであれば苦労することなく使用できます。
ユウイチロウ
出力ポート数

・USBポート(24W)×4
・USB Type-C(65W)×1
・USB Type-C(27W)×1
・シガーソケット×1
Monster Xの出力ポートは上記の通りとなっており、合計11台のデバイスへの同時充電が可能となっています。
ACポート出力規格

本体横には使用頻度の多いAC(家庭用電源)が4つ搭載されており、非常に使い勝手の良い仕様となっています。
定格出力はACで2000W、サージ3300Wとなっており、ポータブル電源トップクラスの出力です。
サージとは瞬間的に定常状態を超えて発生する電流のことで、Monster Xは瞬間的であれば3300Wまでの出力に耐えることができます。
また、合計2000Wまで家電製品を使用できるため、ドライヤーや電子レンジなどの消費電力の大きい家電製品でも、家庭のコンセントと同様の感覚で動かすことができます。
スマートフォンやノートパソコン、カメラの充電、テレビを一度に使用しても耐えることができる出力となっているので、停電時は非常に心強いアイテムです。
周波数:50 / 60Hz
波形:完全正弦波
定格出力:2000W
最大出力:3300W
コンセント口数:4口
ユウイチロウ
USBポート出力規格

USBポートは4口搭載されており、24Wでの充電が可能となっています。
Type-C USBは2口搭載されれおり、Apple製品で採用されている形式のため、MacやiPadとの相性も抜群です。
最大65Wでの高速充電が可能となっているので、MacBook等のノートPCも2時間もかからすフル充電することが可能です。
USB出力は下記の通りとなっています。
USB-2/USB-4出力: 5V3.5A/9V2.5A/12V2A
USB1+USB3/USB2+USB4出力: 5V2.4A+5V2.4A
USB-C-1:PD27W
USB-C-2:PD65W
シガーソケット出力規格
車中泊用品を動かすのに便利なシガーソケットも搭載されており、あらゆるアイテムに対応可能です。
充充電時間

AC電源からの充電時間は約4時間15分で、DC・PDを加えると2.5時間で80%、3時間でフル充電が可能となっています。
実際に充電速度を検証した様子は記事の後半で紹介いたします。
液晶パネル

液晶パネルは大画面で、バッテリー残量、使用ポート、各種アラートなどが大きなLCDディスプレイで一目瞭然でわかるようになっています。
初心者の方でも非常にわかりやすい液晶パネルです。
充放電(サイクル)回数
「Monster Xのバッテリーは3C高速リチウムイオンが採用されており、サイクル回数は1000回で80%、 3000回で50%残存となっています。
毎日0から100%まで充放電を繰り返しても、2.7年近くは80%以上バッテリー容量が残存しています。
1週間に1度の充放電であれば19年近く80%以上をキープできる計算となります。
つまり長寿命なので、一般的な使用方法であれば長年使用することができます。
大容量なので毎日電力を使い切るのは至難の技です…
バンくん
UPS(無停電電源装置機能)機能搭載

無停電電源装置機能(UPS)とは、電力が遮断されたり、安全レベルを超える変動があったりした場合、瞬時にバックアップ電源を供給し、急激な電圧の変化から接続されたコンピューター、テレビ、セキュリティシステム、ゲーム機器、モバイルデバイスなどを守る機能のことです。
Monster Xには無停電電源装置機能(UPS)が搭載されており、停電時でも瞬時にインバーター給電に切り替えることで、安全な電源供給を確保します。
精密機器やパソコンを使用する際に、万が一の時に備えてMonsterを使用するというのもおすすめです。
また、独立した充電および放電回路モジュールを内蔵しているため、充電と放電を同時に行うことが可能です。
Monster X(モンスターエックス)で様々な家電製品を使用した様子を紹介!

Monster Xの大きな魅力が2000Wを超える高出力です。
実際にMonster Xで様々な家電製品を動かすことができるのかを検証いたしました。
ドライヤー

消費電力の大きい家電製品の代表として挙げられるのがドライヤーです。
基本的に電熱線を利用する家電製品は消費電力が大きい傾向にあります。
実際に使用してみたところ、普段のパワーと変わらずに動かすことができました。
稼働時の出力の値は1190Wと表時されていました。
電子レンジ


電子レンジも消費電力の大きい家電製品として、よく名前が挙げられます。
こちらも通常と問題なく使用することができ、出力は1044Wと表時されていました。
電子ケトル

電子ケトルもいつも通りにお湯を沸かすことができ、出力は941Wと表時されていました。
電動工具

電動工具も全く問題なく動かすことができました。
車の整備やDIYを行うときは野外での作業が多いため、電源を確保するのが一苦労です。
Monster Xがあれば作業場所に持っていて、電動工具を使用できるので、延長コードが届かない心配もなく、コードが絡まって手を煩わせることもありません。
筆者はDIY作業時は非常に重宝しています。。
その他家電製品

スマートフォン、ノートパソコン、テレビを同時に使用しても、全く問題なく動かすことができます。

冷蔵庫も普通に動かすことができるので、停電時でも食材を腐らせる心配はいりません。
以上の検証結果から、一般的な家電製品を使用するには全く問題がないことがわかりました。
消費電力の大きい家電製品を複数台同時に使用しない限りは、通常のコンセントと変わらない感覚で使用することができます。
出力2000Wは素晴らしい能力であることがわかりました。
ユウイチロウ
Monster X(モンスターエックス)の高速充電を検証!

次に、Monster Xの充電にかかる時間を計測し、高速充電の能力を検証してみました。
今回はAC充電ケーブルを用いて、電池残量5%(バッテリー保護のため5%以下にならない)から100%までにかかる時間を計測いたしました。
充電開始

充電開始時の充電速度は330Wと表時されています。
充電開始1時間後

充電開始から約1時間後には24%(408Wh)まで充電されており、充電速度は353Wとなっています。
充電開始2時間後

充電開始から2時間後には64%(1088Wh)まで充電されており、充電速度は366Wとなっています。
充電開始3時間後

充電開始から3時間後には91%(1547Wh)まで充電されており、充電速度は381Wとなっています。
充電開始から4時間28分後

充電開始から4時間28分後に表示が100%となりました。
99%になるまでは速かったのですが、そこから100%になるまでは1時間程の時間を要しました。
メーカー好評のスペック通り、4時間30分程度でフル充電できることが検証でわかりました。
Monster Xの高速充電の感想
Minster Xの高速充電の感想としては「EFDELTAよりは遅いが、他のメーカーと比較すると十分早い」と感じました。
EFDELTAのスピード感にはかないませんが、1700Whもの電気容量を4時間程度で充電できるのは大きな魅力です。
2時間程度の充電でも1000Wh以上を充電することができるので、十分な電力を使用できます。
EFDELTAとのスペックを徹底比較!



上がMonster XとEFDELTAのサイズを比較した写真です。
横幅や奥行きはMonster Xの方が大きいですが、高さはEFDELTAの方が高くなっています。
電気容量が500Wh近く大きいのに、サイズに大きな違いは見られませんでした。
その他スペックを下の表にまとめました。
ポータブル電源 | Monster X | EFDELTA |
電気容量 | 1700Wh | 1260Wh |
サイズ | 37.5×24.5×25.0cm | 36.0×19.4×26.4cm |
出力 | 2000W | 1600W |
出力ポート数 | AC(家庭用コンセント)×4 USBポート(24W)×4 USB Type-C×2 シガーソケット×1 計10口 | AC(家庭用コンセント)電源×6 USBポート×2 QCポート×2 USB Type-C×2 シガーソケット×1 計13口 |
充電速度 | 400W(4時間15分) | 650W(2時間) |
重量 | 14.5kg | 13.6kg |
価格 | 152,000円 | 159,500円 |
1Whあたりの価格 | 89.4円 | 126.6円 |
サイクル数 | 3000回+(残存容量50%) | 800回+(残存容量60%) |
この表からスペックを比較するとMonster Xは「電気容量・出力・1Whあたりの価格(コストパフォーマンス)・サイクル数」がEFDELTAよりも優れていることがわかります。
これより、Monster XはEFDELTAと比較して電気容量の割に安価で、高出力、長寿命であることがわかります。
EFDELTAは「出力ポート数・充電速度(充電時間)」が優れているので、使い勝手の面では優れていることがわかります。
どの要素を重要視するかで、どちらのポータブル電源を購入するか決めましょう!
とうとう、あのEFDELTAを超えるポータブル電源が現れたかも…
バンくん
Monster X(モンスターエックス)のファンの音の目安

AC電源を使用している際はファンが回り、その音が大きい点が気になりました。
車中泊などの狭い空間で使用する際は、ファンの音が気になるほどの大きさだと思います。
Monster Xはデモ機と比べてファンの音アップグレードされ、静音性が上がっているようです。
改善前と改善後のファンの音を比較した動画が下記のリンクの通りです。
下のリンクにはファンの静音性が上がった様子を見ることができます。
https://youtu.be/_TuPaqqvWXE(改善前)
https://youtu.be/qoK5HdOtY_4(改善後)
改善後は最大のノイズレベルが51dB(静かな事務所程度の音)まで静音性が上がったようです。
アプリとの連動も可能

Monster Xは専用アプリでスマートフォンからリモート操作することが可能です。
BluetoothでMonster Xとスマートフォンを接続し、バッテリー残量をチェックできます。
また、必要に応じて50Hz/60Hz変換、出力をオン/オフすることもできます。
安全性への取組み

海外のポータブル電源は発火や爆発などの事故が心配…という方も多いと思います。
Monster Xはショート、過充電、過放電、過温度などに対する保護機能を搭載しており、多数の国際認証と安全規格を取得しています。
日本の安全規格であるPSE認証も取得しているので安心して使用することができます。
Monster Xに搭載されているバッテリーマネージメントシステム(BMS)は、電力サージやオーバーヒートから電池を保護し、温度の急激な変化に対する監視と警告を行います。
これにより、内蔵された6セットのリチウムイオン電池の寿命を延ばし、高いパフォーマンスを発揮させます。
アフターサービスも充実

2年間の長期保証も行っており、初期不良や持ち主の過失ではない故障を保証してくれます。
【まとめ】Monster X(モンスターエックス)はその名にふさわしいモンスターポータブル電源!

以上、今回はMonster Xのスペックと実際に使用した様子や感想を紹介いたしました。
「電気容量・出力・1Whあたりの価格・サイクル数、充電速度」など、どのスペックを見ても現行のポータブル電源の中ではトップクラスで、まさにモンスターの名にふさわしいポータブル電源でした。
ハイスペックのポータブル電源を求めている方はMonster Xを購入すれば、後悔することはないと思います。
アウトドアや災害時の備えにポータブル電源の購入を考えている方は、是非今回の記事を参考にしてください!



