今回は、冷風扇は本当に効果があるのか、湿度は上がるのかを実際に冷風扇を使用して徹底検証を行いました。
「冷風扇は本当に効果があるの!?」
「冷風扇を使用すると湿度は上がるの!?」
そんな疑問をお持ちの方や、購入しようか悩んでいる方は是非参考にしてください!

冷風扇の効果を部屋で実際に使用して検証してみた!

それでは、冷風扇を部屋で実際に使用し、温度と湿度の変化を測定することで、その効果を検証してみました。
今回は「ここひえR2」という小型の冷風扇を使用して検証を行いました。
検証方法

検証方法は密室の部屋で、冷風扇を使用した際の温度や湿度の変化を時間経過と共にみていきます。
検証は縦4.0×横5.0×高さ3.0mの部屋で行い、換気は行っていません。

今回は「ここひえの前」、「ここひえから1m離れた位置」の2カ所で測定を行いました。
検証開始
検証を開始した時点での温度・湿度は下記の表の通りになりました。
場所 | 開始時温度・湿度 |
ここ冷え前 | 28.1℃・50% |
1m地点 | 28.1℃・47% |
この状態から冷風扇を動かして、部屋の温度・湿度が時間経過とともにどのように変化していくのかを検証していきます。
30分後
場所 | 開始時温度・湿度 | 30分後 | 開始時との変化 |
ここ冷え前 | 28.1℃・50% | 24.9℃・70% | −3.2℃・+20% |
1m地点 | 28.1℃・47% | 27.9℃・54% | −0.2℃・7% |
冷風扇を動かしてから30分後の温度・湿度変化は上記の表の通りとなりました。
ここ冷え前の温度は−3.2℃、1m地点では−0.2℃とどちらも、気温より涼しい風が吹いていることがわかります。
これより、冷風扇が気化熱を利用して、涼しい風を吹き出していることがわかりました。
効果の現れ方は、ここ冷えの目の前の方が冷風扇の効果がダイレクトに現れ、距離が離れるにつれ効果は弱いという結果になりました。
湿度に関しては、どちらの場所でも増加傾向にあることがわかります。
1時間後
場所 | 開始時温度・湿度 | 30分後 | 開始時との変化 |
ここ冷え前 | 28.1℃・50% | 23.9℃・69% | −4.2℃・+19% |
1m地点 | 28.1℃・47% | 28.1℃・55% | ±0・8% |
冷風扇を動かしてから1時間が経過した時点での温度・湿度変化がこちらです。
ここひえ前の温度は依然として開始時よりも低く、湿度は高いという結果になりました。
1m地点では、開始時との温度変化はなくなり、わずかに湿度が上昇している結果となりました。
2時間後
場所 | 開始時温度・湿度 | 30分後 | 開始時との変化 |
ここ冷え前 | 28.1℃・50% | 25.3℃・70% | −2.8℃・+20% |
1m地点 | 28.1℃・47% | 28.8℃・56% | +0.7℃・9% |
冷風扇を動かしてから、2時間後が経過した時点での温度・湿度変化がこちらです。
ここ冷え前は開始時よりも温度は低いものの、30分・1時間時点の温度と比較すると高くなってきていることがわかります。
1m地点では、開始時よりも温度が高くなり始めました。
2時間程動かしていると、ここひえの効果はやや薄れ始め、1m離れた地点では効果を実感できなくなることがわかりました。
湿度はどちらも開始時よりも高い結果となりました。
検証結果まとめ
測定で得た温度と湿度を表にまとめると下記のようになります。
場所 | 開始時 | 30分後 | 1時間後 | 2時間後 |
ここ冷え前 | 28.1℃ 50% | 24.9℃ 70% | 23.9℃ 69% | 25.3℃ 70% |
1m地点 | 28.1℃ 47% | 27.9℃ 54% | 28.1℃ 55% | 28.8℃ 56% |
これらの結果より、温度に関しては「冷風扇の前であればしっかりと効果を実感できる」ということがわかりました。
しかし、1m近く離れてしまうと、あまり効果を感じることができないという結果になりました。
今回は小型の冷風扇を使用したため、大型のモデルを使用すれば、離れた場所でも冷風扇の効果を感じることができるかもしれません。
湿度に関しては、通常時と比べると増加することがわかります。
換気の無い部屋での使用は、湿度がどんどん上がり、蒸し暑い状況を作り出してしまうため、しっかりと換気して行うことをおすすめいたします。
冷風扇を快適に使用するためには「ある程度の広さの部屋で、換気を行いながら、なるべく本体の近くで風を浴びる」ことがポイントとなることがわかりました。
この条件を満たせば、部屋の湿度上昇を気にすることなく、気化熱によって冷やされた風を浴び続けることができます。
冷風扇は夏の「車中泊」で使えるのか!?検証!

次に夏の車中泊において冷風扇は使えるのかを検証いたしました。
検証には先ほどと同様に「ここひえR2」を使用し、時間経過と共に車内の温度と湿度を測定していきたいと思います。
測定はここひえの目の前、車内後部、天井の3ヵ所で行いました。
検証開始!
検証を開始した時点での温度・湿度は下記の表の通りになりました。

場所 | 開始時温度・湿度 |
ここ冷え前 | 32.3℃・38% |
車内後部 | 33.9℃・34% |
天井 | 33.9℃・34% |
実際に、ここ冷えを動かし、時間経過と共に温度と湿度の変化をみていきましょう。
使用開始10分

使用開始10分の温度・湿度の変化はこちらです。
場所 | 開始時温度・湿度 | 10分後 | 開始時との変化 |
ここ冷え前 | 32.3℃・38% | 31.0℃・49% | −1.3℃・+11% |
車内後部 | 33.9℃・34% | 33.3℃・43% | −0.6℃・+9% |
天井 | 33.9℃・34% | 34.2℃・34% | +0.3℃・+1% |
ここ冷え前が−1.3℃と最も温度が下がっており、周囲よりも涼しい風が出てきていることがわかります。
車内後部の温度も−0.6℃と下がっており、これは後部まで届いた涼しい風の影響だと考えられます。
これより、使用開始10分時点では、しっかりと涼しい風がここ冷えから吹き出していることがわかります。
天井のみ、温度が上がっていますが、ここ冷えからの風が直接当たる場所ではないからだと考えることができます。
湿度に関しては、全ての測定場所で上がっていることがわかりました。
・ここ冷えからは周囲よりも−1〜2℃前後の風が吹き出している
・湿度は上昇する
使用開始30分後

使用開始30分の温度・湿度の変化はこちらです。
場所 | 開始時温度・湿度 | 30分後 | 開始時との変化 |
ここ冷え前 | 32.3℃・38% | 32.1℃・49% | −0.2℃・+11% |
車内後部 | 33.9℃・34% | 32.4℃・49% | −1.5℃・+15% |
天井 | 33.9℃・34% | 33.3℃・38% | −0.6℃・+5% |
使用開始から30分後は、車内全体に風が行き届き、温度が下がっていることがわかります。
しかし、ここ冷え前の温度が、開始時よりは低いものの、使用後10分よりは高くなっている為、吹き出す風の温度が上がってきたことがわかります。
また、湿度はやはり全ての場所で増加していました。
・吹き出す風の温度が上昇してきている
・湿度は上昇する
使用開始1時間後

使用開始1時間後の温度・湿度の変化がこちらです。
場所 | 開始時温度・湿度 | 1時間後 | 開始時との変化 |
ここ冷え前 | 32.3℃・38% | 33.0℃・56% | +0.7℃・+18% |
車内後部 | 33.9℃・34% | 33.4℃・58% | −0.6℃・+24% |
天井 | 33.9℃・34% | 33.3℃・47% | −0.6℃・+14% |
1時間使用していると、ここ冷え前の温度が開始時よりも+0.7℃と上がっているという測定結果になりました。
これは開始時よりも高い温度の風が吹き出していることを意味しています。
車内後部や天井は開始時よりも低い温度を維持していますが、ピーク時よりは温度が上がってきている傾向にあります。
これは暖かい風が吹き出し、徐々に周囲の温度を上げていっている為と考えることができます。
湿度に関しては14〜24%上昇し、車内がジメジメし体がベタつき始めました。
湿度は常に増加する傾向がみられた為、さらに長時間使用するともっと湿度が上がり、サウナ状態になることが考えられます。
・吹き出す風の温度が使用開始時よりも高くなっている
・時間差はあるものの、車内全体の温度も上がっていく
・湿度は上昇する
検証結果まとめ
測定で得た温度と湿度を表にまとめると下記のようになります。
場所 | 開始時 | 10分後 | 30分後 | 1時間後 |
ここ冷え前 | 32.3℃ 38% | 31.0℃ 49% | 32.1℃ 49% | 33.0℃ 56% |
車内後部 | 33.9℃ 34% | 33.3℃ 43% | 32.4℃ 49% | 33.4℃ 58% |
天井 | 33.9℃ 34% | 34.2℃ 34% | 33.3℃ 38% | 33.3℃ 47% |
この結果をみてわかるように、開始時は冷たい風が吹き出すものの、使用開始から1時間もすると、ぬるい風が吹き出すようになることがわかります。
そして、ここ冷え前の温度変化に追従するような形で、時間差で車内後部や天井の温度も変化していくことがわかります。
また、湿度は一定して増加していくことがわかりました。
1時間以上使用していくと、さらに車内の温度と湿度が上昇していくと考えることができます。
車内という狭い空間では湿度の上昇が大きく、すぐに蒸し暑い状態を作り出してしまいます。
また、太陽光による外部からの温度上昇の影響も大きく、冷風扇の冷却能力では涼しさを感じにくくなることがわかりました。
これらの検証結果より、冷風扇は「夏の車中泊には使用できない」という結論に至りました。

売れ筋冷風扇7選まとめ
①ショップジャパン「ここひえ R3」

冷風扇のメジャーなアイテムがショップジャパンで販売されている「ここひえ R3」です。
この商品は2021年にリニューアルされ、従来の製品と比較して首振り機能の搭載、4段階の風量調整機能、細かな風向調整機能が新たに搭載されました。
大きさは横17.6 x奥17.3×高さ18.9cmで、重量:1.15kgと小型で持ち運びも簡単。
デスクの上など場所を選ばす使用ができて、個人使用にはおすすめの冷風扇です。
省電力でポータブル電源でも動かすことができるため、キャンプなどのアウトドアシーンでも使用可能です。
2021年、最新版の「ここひえR3」を実際に使用してレビューした記事は以下をご覧ください↓↓↓

②山善 「冷風扇 FCR-BWG40」

幅広い家電製品を販売している日本メーカー山善の冷風扇です。
サイズが幅33.5×奥行33.5×高さ103cmで据え置きで使用する商品です。
風量は5段階調整が可能。
室温コントロール機能で部屋の温度によって風量を自動調節。
自動首振り機能も搭載で、部屋中に冷風を届けます。
比較的に広い部屋で使用したい方向けの商品です。
③山善 「冷風扇 FCR-HT40」

本体サイズは 幅27.5×奥行35×高さ74cmで、中型程度の冷風扇です。
風量は3段階で調整が可能。
上下左右オートルーバー機能搭載で好きな角度で風を送ることが可能です。
取手とキャスター付きで移動も楽です。
オフタイマーも搭載で、睡眠時でも安心して使用することができます。
④SEASALTY-JP「冷風扇」

価格4,399円とリーズナブルでコスパが高い点が魅力です。
水をいれるタンクが大きいため、氷を入れて使用することができ、常温の水よりも涼しくすることができます。
コンパクトサイズでデスクの上やテーブルの上で使用可能。
初めての冷風扇を購入する方にはおすすめです。
⑤ANSOLO「2020年最新改良版 冷風扇」

大きさは縦26.4cm×横13cmの小型サイズで、デスクの上でも使用可能です。
価格も4,980円とお手頃で、小型にもかかわらず自動首振り機能が搭載されています。
風量は3段階で調整可能。
コスパが良く、小型で高性能の冷風扇です。
⑥テクノス 冷風扇 「スリムタイプ TCW-010」

本体サイズ:幅 30.5×奥行 23×高さ 67cmと比較的大型の冷風扇です。
水タンクが大きいため、保冷剤を入れての使用が可能です。
クーラーの風が苦手という方におすすめの冷風扇です。
⑦MACHITO 「冷風扇」

小型で使い勝手が良い点と、デザイン性の高さが魅力の冷風扇です。
風量は3段階で調節可能です。
7色に光るLEDライト搭載で、アロマオイルを入れて使用すると、優しい光がリラックスムードを演出してくれます。
可愛らしい冷風扇をお求めの方はこちらのアイテムがおすすめです。
【まとめ】冷風扇は本体の近くで風を浴びれば効果を実感できる!湿度対策に換気は重要!

以上、今回は部屋と車内の2つのシーンで、ここ冷えという冷風扇を用いて、その効果を検証いたしました。
検証結果としては、部屋という広い空間であれば湿度上昇の影響も小さく、換気を行いながら使用すれば、十分に効果を感じることができ、快適に使用できるという結論に至りました。
しかし、車内での使用は湿度上昇が激しく、太陽光による温度上昇の影響も大きいため、車中泊などには適していないことがわかりました。
冷風扇は使用するシーンさえ間違えなければ、しっかりと涼しい風を浴びることができます。
今回の検証を参考に、適切な環境で冷風扇を使用し、快適な夏を過ごしましょう!






