海外の若者に人気のモビリティである「電動キックボード」。
自転車よりも速く、バイクよりも手軽に乗れるとして、日本でも注目され始めています。
しかし認知度はそこまで高くなく、電動キックボードについてよく知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は2022年最新版の電動キックボードおすすめ7選を紹介します。
公道を走れる基準や免許についても解説しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
電動キックボードは公道OK?免許は不要?

現在、発売されている電動キックボードには、「公道を走れるものと走れないもの」があります。
電動キックボードは法律上、原動機付自転車と同じ扱いになるため、原動機付自転車を運転できる免許が必要です。
そのため日本の道路運送車両法の保安基準を満たしていないと、公道を走ることができません。
電動キックボードで公道を走るには、以下のことが義務付けられています。
・保安基準に適合した部品の装着
・ヘルメットの着用
・自賠責保険への加入
・ナンバープレートの取り付け
原動機付自転車の免許
600W以下の電動キックボードは50cc未満の原付一種に区分され、原動機付自転車を運転できる免許が必要です。
601W以上〜1000W未満の電動キックボードは、125cc未満の原付二種に区分されます。
そのため原動機付自転車の免許だけでは運転できず、小型二輪や大型二輪、普通二輪の免許が必要です。
免許がない場合は無免許運転となり、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。
必ず車両に合った免許を取得してから電動キックボードに乗りましょう。
保安基準に適合した部品の装着
公道を走るためには、日本の道路運送車両法に適合した部品を装着している必要があります。
・後写鏡
・制動装置(前後ブレーキ)
・警音器
・方向指示器(最高速度が時速20km未満は不要)
・尾灯、制動灯
・後部反射器、番号灯
以上の部品を装着していない電動キックボードは、公道を走ることはできません。
この部品を装着していない車両に乗ると、整備不良車両運転として3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金を科せられますので、ご注意ください。
ヘルメットの着用
電動キックボードに乗る際には原動機付自転車と同様、ヘルメットの着用が義務付けられています。
電動キックボードは自転車やバイクよりも転倒する危険性が高いため、ノーヘルメットでは大変危険です。
ご自身の体や命を守るためにも、ヘルメットは必ず着用しましょう。
自賠責保険への加入
電動キックボードで公道を走るためには、自賠責保険への加入も必須です。
加入しないで公道を走ると、無保険運行として3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられます。
自動車損害賠償保障法に規定する自賠責保険の契約も公道を走る条件の1つです。
ナンバープレートの取り付け
電動キックボードの所有者は、軽自動車税を納める必要があります。
また納付した際に交付されるナンバープレートを車体に取り付けなければなりません。
電動キックボードの軽自動車税は、2,000円〜2,400円となっています。
車に比べると安いですが、納付義務があるのでその点は留意しておきましょう。
特例電動キックボード
令和4年7月(予定)まで国の認可を受けているシェアリング事業の実証実験が、一部区間で行われています。
通常、電動キックボードは原動機付自転車と同じで、車道を走行する必要があります。
一方、この実証実験の特例措置でレンタルされる電動キックボードは、「小型特殊自動車」と位置付けされました。
車体の構造が最高速度15km/h以下のもの限定で、車道だけでなく自転車道も走行可能、ヘルメットの着用も任意となります。
ただし、このレンタル電動キックボードに乗るには、小型特殊自動車免許や普通自動車免許が必要で、原動機付自転車のみの免許では運転することはできません。
また実証実験区域外や認定外の電動キックボードは、通常通り原動機付自転車と同じ扱いなので注意しましょう。
電動キックボードの法案が新たに可決
2022年4月19日に電動キックボードを「特定小型原動機付自転車」に区分する法案が可決されました。
最高速度20km/h以下の車両に限り、一般車道や自転車道が走行可能になります。
また時速6km以下に制御すれば、自転車が走れる歩道(補助標識で「歩道走行可能」とされている場合のみ)も走行可能です。
16歳以上であれば免許不要で乗ることができ、ヘルメットの着用は任意となっています。
2年後の2024年5月までには施工される見込みです。
現行(2022年4月現在) | 改正案 | |
区分 | 原動機付自転車 | 特定小型原動機自転車 |
免許 | 原動機付自転車免許 | 不要(年齢制限16歳以上) |
走行可能道路 | 車道 | 車道、自転車道 |
最高速度 | 30km/hまで | 20km/hまで |
ヘルメット | 義務 | 任意 |
電動キックボードの選び方

次に電動キックボードの選び方を解説していきます。
バッテリー容量で選ぶ
電動キックボードの航続距離は、搭載されているバッテリーによって異なります。
短距離で使用する場合はそれほど気にしなくてもいいですが、長距離で使いたい方や充電頻度をなるべく減らしたい方は、大容量バッテリーのものを選ぶといいでしょう。
充電時間をチェック
電動キックボードはコンセントから充電して使用します。
バッテリーの容量が大きいほど航続距離は長くなりますが、充電時間も長くなり、8〜10時間ほどかかってしまいます。
バッテリー容量だけでなく、充電にどれくらいの時間がかかるかも確認してから購入しましょう。
中には急速充電機能を搭載したモデルもありますので、チェックしてみてくださいね。
耐荷重は体重+10kg
電動キックボードにはそれぞれ耐荷重が決められており、80〜100kgのものが大半です。
荷物を持って電動キックボードに乗ることも考えられるので、自身の体重だけでなく荷物の重量も考慮して選びましょう。
体重+10kgほど余裕があるものを選ぶと安心です。
初心者にはハンドブレーキがおすすめ
電動キックボードには、自転車のようにハンドルにブレーキレバーがついている「ハンドブレーキ」、後輪カバーを足で踏むことで止まる「フットブレーキ」があります。
ハンドブレーキは手で握るだけでブレーキをかけられるので、バランスが取りやすく、初心者の方でも使いやすいのでおすすめです。
フットブレーキのみの電動キックボードは、公道を走ることはできませんのでご注意ください。
身長に合ったハンドル
ハンドルが低すぎると前屈みになり、腰を痛めてしまう可能性があります。
電動キックボードを選ぶ際は、身長に合ったハンドルを選ぶようにしましょう。
ハンドルの高さを調節できるものは、購入後でも自分の身長に合わせて調節できるのでおすすめです。
フロントライトの位置
夜に電動キックボードを運転する方は、フロントライトの位置も確認しましょう。
車輪の前に付いているものやハンドルの前に付いているものなどさまざまです。
その中でもハンドルの前にライトが付いているものがおすすめ!
高い位置にライトが付いていると、広範囲を照らして、前方の障害物を早めに発見することできます。
またフロントライトは前を照らすだけでなく、周囲に自分の存在をアピールするにも必要不可欠な部品です。
自分が事故を起こさないようにするだけでなく、自分の存在をアピールすることで事故に巻き込まれないようにしましょう。
携帯性もチェック
コンパクトに折りたためる電動キックボードは、車のトランクに入れたり、電車に持ち込んだりすることができます。
目的地まで離れている場所でも使え、とても便利です。
電車に持ち込むには、3辺の合計が250㎝まで(2mまでの長さ)、重量が30kgまでとなっており、専用の袋に収納する必要があります。
なお、持ち込み条件は鉄道会社によって異なりますので、利用する鉄道会社の条件を事前にチェックしてから持ち込むようにしましょう。
【2022】電動キックボードおすすめ7選!日本メーカーのモデルも紹介!
それでは2022年最新の電動キックボードおすすめ7選を紹介いたします。
①【キントーン】モデルワン

日本のメーカー「kintone(キントーン)」が製造・販売している電動キックボードです。
バッテリーはボードの底面に搭載しているため、スタイリッシュでコンパクトなデザインとなっています。
時速25kmとスムーズに移動でき、5時間の充電で13〜18kmほど走行できます。
空気式のタイヤを採用しているので、走行時のガタつきを吸収し、段差もスムーズに乗り越えることができます。
公道では使用できませんが、私有地や許可された公園で使用するのに十分なモデルです。
サイズ | 約108×43×114㎝ |
重量 | 約12.5kg |
耐荷重 | 100kg |
充電時間 | 5時間 |
航続距離 | 13〜18km |
最高速度 | 25km/h(制限モード:18km/h) |
ブレーキのタイプ | 両輪ディスクブレーキ |
公道の走行 | 不可 |
②【セグウェイ ナインボット】J-Max

セグウェイが日本の企業である株式会社オオトモと共同開発した電動キックボードです。
日本の道路交通法の保安基準をクリアしており、公道を走ることができます。
6時間の充電で65kmほど走ることができる長距離モデル。
3つの走行モードを搭載しており、走行距離や時間などシーンに合わせて使い分けることができます。
10インチのチューブレス空気式タイヤ採用で安定性が高く、直径6mm未満の釘であれば刺さったとしても自己修復ゲルがパンクを防ぎます。
サイズ | 約116×47×120㎝ |
重量 | 約19kg |
耐荷重 | 100kg |
充電時間 | 6時間 |
航続距離 | 65km |
最高速度 | 25km/h |
ブレーキのタイプ | 前輪:ドラムブレーキ、後輪:ディスクブレーキ |
公道の走行 | 可 |
③【E-KON】grande street

クラウドファンディングMakuakeで注目を集めた「E-KON(イーコン)」から発売されている電動キックボードです。
旧モデルよりもバッテリー容量が増え、7〜8時間の充電で最大70kmも走ることができます。
手で操作できる両輪ディスクブレーキを採用しており、制動性が高いので初心者の方も安心です。
全体がマットなブラックで統一されており、オシャレなデザインも特徴的。
長距離かつデザインも重視する方におすすめの電動キックボードです。
サイズ | 約121×20×67㎝ |
重量 | 約22kg |
耐荷重 | 120kg |
充電時間 | 7〜8時間 |
航続距離 | 70km |
最高速度 | 38km/h |
ブレーキのタイプ | 両輪ディスクブレーキ |
公道の走行 | 可 |
④【E-KON】grande PLUS

前述で紹介したgrande streetのモーター定格出力は350Wですが、このgrande PLUSは500Wとパワーがあるモデルです。
E-KONの電動キックボードの中で最もハイパワーで、坂道もパワフルに駆け上がります。
走行距離は50kmとgrande streetよりも少し短くなりますが、日常的に使うのにも十分な距離です。
坂道が多い区間で使用する方には、こちらのモデルがおすすめです。
サイズ | 約121×20×67㎝ |
重量 | 約22.5kg |
耐荷重 | 120kg |
充電時間 | 7〜8時間 |
航続距離 | 50km |
最高速度 | 38km/h |
ブレーキのタイプ | 両輪ディスクブレーキ |
公道の走行 | 可 |
⑤【スワロー】ZERO9

定格出力600Wとハイパワーな電動キックボードです。
坂道でも速度を落とさないので、ストレスなく走行することができます。
航続距離は40kmと、ちょっとした買い物や通勤、通学に最適。
スマホを充電できるUSBポートも搭載しているのも嬉しいポイント。
省スペースに設置できる専用スタンドや持ち運びに便利な専用キャリーバッグ、座ってキックボードに乗れる専用サドルなどのオプションも充実しています。
サイズ | 約110×20×113㎝ |
重量 | 約19.6kg |
耐荷重 | 100kg |
充電時間 | 9〜10時間 |
航続距離 | 40km |
最高速度 | 40km/h |
ブレーキのタイプ | 前輪:ディスクブレーキ、後輪:ドラムブレーキ |
公道の走行 | 可 |
⑥【スワロー】ZERO10

原付二種に区分される電動キックボードです。
小型二輪や大型二輪、普通二輪の免許で乗ることができ、公道でも最高速度の50kmまで出すことができます。
クッション性の高い油圧式のサスペンションを採用しているので、凸凹の多い悪路でも走行可能。
10インチの太めのタイヤを採用することで、より高い安定性を実現しています。
より早い速度で走りたい方やアウトドア、オフロードで使いたい方におすすめです。
サイズ | 約123×65×50㎝(折りたたみサイズ) |
重量 | 約35kg |
耐荷重 | 120kg |
充電時間 | メーカー表記なし |
航続距離 | 60km |
最高速度 | 50km/h |
ブレーキのタイプ | 両輪ディスクブレーキ |
公道の走行 | 可 |
⑦【カスタムジャパン】eXs1

今回紹介する電動キックボードの中で、最も低価格で購入できる電動キックボードです。
公道を走れる電動キックボードは10万円前後のものが多いですが、このeXs1は4万円台で購入することができます。
重量は16kgと比較的軽く、コンパクトに折りたためるので、電車やバスでも持ち運びしやすいモデルです。
航続距離は25km、充電時間は3〜5時間と短時間で充電することができます。
低価格でも前後のディスクブレーキやパンクレスタイヤ、衝撃を吸収するリアサスペンションなど、機能も充実しています。
公道を走れる電動キックボードを試してみたい方におすすめです。
サイズ | 約112.5×70×135㎝ |
重量 | 約16kg |
耐荷重 | 120kg |
充電時間 | 3〜5時間 |
航続距離 | 25km |
最高速度 | 25km/h |
ブレーキのタイプ | 両輪ディスクブレーキ |
公道の走行 | 可 |
電動キックボードについて理解を深めましょう!
以上、2022年最新の電動キックボードおすすめ7選を紹介しました。
電動キックボードは好きな場所へ持ち運びできる便利なモビリティとして、注目を集めはじめています。
バイクのように維持費がかからず、自転車よりも楽に移動することができる便利なアイテムです。
道路交通法の保安基準を満たせば、公道でも走ることができます。
ぜひ今回の記事を参考に、電動キックボードを理解し、購入を検討してみてはいかがでしょうか。